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功労者の日本帰化

先日、所属している有志団体でメンバー同士の勉強会がありました。
このときのお題が「(日本への)帰化手続き」。

「帰化(きか)」とは、法務大臣に申請をして許可されて日本国籍を取得すること。
それじゃあ単純に「国籍取得」でもいいじゃないかと思われるでしょうが、
法律(国籍法)上では、親が日本人である子どもが届出することで
国籍を取れる(国籍取得届)等以外は、決められた「帰化許可の申請」を行い
許可された場合のみ日本国籍が取得できる、と取り決めています。

手元の電子辞書(スーパー大辞林)を調べてみると、
「帰化」はそもそも後漢書(童恢伝)に出て来る言葉で
「君王の徳化(徳に感化されて)に服従する意」があるとのこと。
かなり前に、日本のこの「帰化」と言う言葉に抵抗がある
という外国人の方がいましたが、この書を紐解くと
そのニュアンスが分かるんでしょうか。

さて、震災の後で、アメリカ人の学者であるドナルド=キーンさんが
日本に永住すると共に帰化する手続きを始めている、と
4月17日付け産経ニュースにあります(分かったのは4月15日としている)。
このニュースによると、今までは東京都内に自宅を有していて
1年に半年ほどはそこですごされているということなんですね。

この勉強会では、特にキーン氏の帰化を事例として挙げたのではなく、
帰化の基礎的な説明の合間に、キーン氏のことが話題に昇っただけなのですが、
このニュースを当初聞いたときには、日本に永続的に住んでいない人が
いきなり帰化できるの?とまず思いました。

通常の人の大雑把な帰化のイメージは、仕事、留学、結婚などで日本に来て住み始め、
仕事などでは続けて5年住んだら、日本人と結婚した人なら3年住んでいれば
他の経済状況、素行などを勘案して概ね認められる、という感じです。
勿論、日本には「帰化申請」をせず、日本国籍を持たないで
外国国籍のままで何十年も暮らしている人がたくさんいます。

キーン氏の場合、一般人のルートでの帰化(普通帰化といいます)であれば、
一年に半年ぐらい日本で暮らしている、というのがどう評価されるのだろうか?
というのがひっかかるところです。
この勉強会では(法文上の根拠はないけれど)再入国許可を取っていても
1年の内100日以上日本から離れていると、帰化許可が下りないようだ、
という話が出ていました。

一方、法文を見てみると、基本である国籍法第5条第1項
「引き続き5年以上日本に住所を有すること」
が満たされていなくても、
第6条第1項第3号に「引き続き10年以上日本に居所を有する者」であれば
帰化が許可できるとあります。
「住所」はないけれども「居所」があるとするのを実質的にどこで
評価するのかはわかりませんが、
キーン氏の日本のかかわりはとても長いですし、日本に住んでいるか?という部分では
この条文の存在を考えても問題なさそうです。

ただこれ以外に「この人なら帰化許可されるんじゃない?」と可能性が
考えられるルートがほかにあります。
国籍法第9条の
「日本に功労のある外国人については、法務大臣は第5条第1項の規定に関わらず、
国会の承認を得て、その帰化を許可することができる。」
という条文。いわゆる「大帰化」です。

キーン氏は、文化勲章も受けているということですので、
功労者としては疑いがないでしょう。
新聞報道では「帰化の手続きを始めている」ということを
明かしているということですので、今進行中なのでしょうか。
国会の承認というと、開会中のことなんですかね。
それならこの夏の間に承認されるということになるのかなぁ・・・と。

と、最終的には「やっぱり大帰化かなぁ」というところで
考えが落ち着くのでした。
ただし、「帰化手続きの手引(日本加除出版)」によると
功労者の大帰化であっても、帰化許可の申請は必要であると
書かれていますから、その部分の書類は出している、と
いうことなのでしょうかね。

コメント

おおっ!

早速、読ませていただきましたi-203
大帰化でも申請は必要なんですね。
できることなら、キーン氏に今の状況について直接お尋ねしてみたいです。

ちなみに、今日、多言語のHPのメンバー・リストを見ているときに、小国さんのプロフィール欄に事務所HPへのリンクがないな~、と思って、検索してコチラにたどり着きました。
そして、たまたま、キーン氏の調査結果の記事がアップされてて、感激いたしましたi-278

2011年08月10日23:04 from青柳 URL

ありがとうございます

たまたま昨日アップしたすぐ後にごらんになってくださったんですね。書きこみありがとうございます。

本当に、「できる事なら」直接ご本人にお尋ねしてみたいものです。

もし「大帰化」であれば、国際人流か、その他法務省民事局関係の人が取材を受けそうな戸籍関連の専門誌あたたりに載りますかね~?日本で初ということになるでしょうし。

2011年08月11日11:53 from小国香織(管理人) URL Edit

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